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INI File  |  1999-10-01  |  29KB  |  648 lines

  1. [This file is written in Japanese (Shift-JIS Code).]
  2. ----------------------------------------------------------------------
  3.       PNG (Portable Network Graphics) Plug-in for Susie32 V.0.15
  4.                           IFPNG.TXT - 説明書
  5. ----------------------------------------------------------------------
  6.  
  7. ■このソフトは
  8.  
  9.   Susie32 で PNG (Portable Network Graphics) 形式の画像ファイルを
  10.   表示させるための Plug-in です。
  11.  
  12.   PNG 形式が持っている特徴をできるだけ生かすように設計したので、本来
  13.   の Susie Plug-in としての機能の他にガンマ補正や背景色合成などの
  14.   機能も付いています。また、内蔵テキストの表示にも対応しています。
  15.  
  16.  
  17. ■動作可能な OS
  18.  
  19.   Win32 のプログラムを動作させることのできる OS (Windows95/98/NT
  20.   など) が必要です。Windows3.1 + Win32s での動作は未確認です(恐らく
  21.   動作しないと思います)。
  22.  
  23.  
  24. ■インストール
  25.  
  26.   他の Susie32 Plug-in (*.spi) があるフォルダに IFPNG.SPI をコピー
  27.   してください。多くの場合、Susie がインストールされているフォルダか、
  28.   もしくは Windows の System フォルダになります。
  29.  
  30.  
  31. ■対応しているファイル形式
  32.  
  33.   すべての形式の PNG ファイルに対応しています(動作確認済みです)。
  34.  
  35.   なお、ピクセルの形状が正方形でない PNG ファイルにも対応しています
  36.   が、Susie Plug-in ではピクセルの縦横比を Susie に対して通知するだ
  37.   けで、実際の画像の縦横比変更は Susie 側で行います。従って、Susie
  38.   では正常に表示できますが、Susie 以外の Plug-in 対応ソフトで正常に
  39.   表示できるかどうかはそのソフトに依存します。
  40.  
  41.  
  42. ■ PNG (Portable Network Graphics) 形式 とは
  43.  
  44.   World Wide Web などでよく使われる画像形式に GIF 形式がありますが、
  45.   この GIF 形式に特許上の問題が発生し GIF を扱うソフトウェアが自由に
  46.   製作できなくなった、という話は比較的有名だと思います。PNG 形式は、
  47.   このような状況をうけ、法的に障害のない新しい画像形式として策定され
  48.   たものです。
  49.  
  50.   まだ、サポートするソフトウェアがあまり多くないことからあまり普及し
  51.   ていませんが、WWW ブラウザでは Netscape Navigator, Internet
  52.   Explorer 共に Ver.4 以降で PNG ファイルの表示に対応しています(IE4
  53.   では直接 PNG ファイルを開くことはできないようだが、Webページの要素
  54.   として HTML ファイルに埋め込まれた PNG ファイルは表示できる)。
  55.  
  56.   PNG 形式には以下のような特徴があります。
  57.  
  58.    ★ 2~256色パレット画像の他に、2~65536階調グレイスケール画像、
  59.       1677万色(24bits/pixel), 281兆色(48bits/pixel) のフルカラー
  60.       画像を格納できる。
  61.  
  62.    ★ 圧縮アルゴリズムに、.ZIP ファイルの圧縮に使われている
  63.       'deflate' アルゴリズムを採用。GIF で使われている LZW法 に
  64.       比べて圧縮率が高い上、特許上の問題がない。また、可逆圧縮
  65.       (Lossless圧縮)方式である。
  66.  
  67.    ★ GIF と同様に、インターレース形式のファイルを作成できる。
  68.  
  69.    ★ GIF と同様に、透明なピクセルを定義できる。また、256階調,
  70.       65536階調グレイスケール画像やフルカラー画像では、個々のピ
  71.       クセルごとにそのピクセルの透明度を定義できる(アルファチャ
  72.       ンネル)。
  73.  
  74.    ★ 埋め込みテキスト(内蔵コメント)のサポート。
  75.  
  76.    ★ 拡張性があり、ファイルガンマ情報や背景色情報などその画像に
  77.       関係する各種付随データを自由に格納できる。
  78.  
  79.   ただし、アニメーションGIF のような複数画像の格納・連続再生はサポー
  80.   トされていません。PNG と同様の技術・ファイル構造を用いた動画用ファ
  81.   イル形式については、"MNG (Multiple-image Network Graphics)" と呼ば
  82.   れるものが 1999年9月現在、規格策定中です。
  83.  
  84.  
  85. ■設定のしかた
  86.  
  87.   この Plug-in には、ガンマ補正や背景色合成などの付加機能があります。
  88.   これらの付加機能の動作は、Susie の「設定-プラグイン」で設定するこ
  89.   とができます。
  90.  
  91.   ほとんどの設定項目はインストール直後の初期設定のままでOKのはずで
  92.   すが、設定変更をする場合は以下の説明を参考に行なってください。
  93.  
  94.   このソフトは、Susie 以外の Susie32 Plug-in 対応ソフトからも使うこ
  95.   とができますが、画像変換などの動作オプションは Susie の「設定-プ
  96.   ラグイン」での動作設定が常にそのまま使われますので注意してください。
  97.  
  98.   このプラグインを主に Susie 以外のソフトから利用し、ファイル形式変
  99.   換などを主に行う場合は、画像変換オプション(ガンマ補正・背景色処理)
  100.   はすべて OFF にしておいた方が無難でしょう。
  101.  
  102.   ●ガンマ補正
  103.  
  104.     ガンマ補正とは、一言で言えば画像表示機器の非直線特性を補償する
  105.     ことです。CRT(ブラウン管)をはじめほとんどの画像表示機器は、入
  106.     力信号の値と表示される光の強さが正比例せず、画像の中間調部分が
  107.     本来表示されるべき明るさよりも暗くなって表示されます。「ガンマ」
  108.     とは、そのような画像表示機器の非直線具合を数値化したものです。
  109.     「ガンマ補正」とは、そのような非直線特性を持つ画像表示機器でも
  110.     正常に画像を表示できるように、前もって画像に逆特性の補償をかけ
  111.     ることを意味します。
  112.  
  113.     ガンマ 1.0 は、入力信号と表示される光の強さが正比例することを
  114.     意味します。1.0 より小さいガンマ値は、画像の中間調部分が本来の
  115.     明るさよりも明るくなることを意味します。1.0 より大きいガンマ値
  116.     は、画像の中間調部分が本来の明るさよりも暗くなることを意味しま
  117.     す。
  118.  
  119.     PNG ファイルに限らず、ほとんどの画像ファイルは、最初からある程
  120.     度のガンマ補正がかけられた状態で保存されています。このあらかじ
  121.     めかけられたガンマ補正が、今あなたの使っているディスプレイ装置
  122.     のガンマ値と適合すれば問題はないのですが、もし適合しない場合は
  123.     追加のガンマ補正が必要になります。この Plug-in では、ガンマ補
  124.     正を有効にすると、ファイルの情報や設定値から適切なガンマ補正量
  125.     を計算し、自動的に画像を補正して出力します。
  126.  
  127.     注) ガンマ補正に関しては、文献によって定義や解釈が異なっていた
  128.         り、誤解があったりして、やや混乱している感があります。ここ
  129.         では、PNG の最新の規格書 "PNG Specification Version 1.2"
  130.         での解説に従います。
  131.  
  132.     ◆「ガンマ補正(G)」
  133.  
  134.       ガンマ補正機能を有効にします。ファイル形式変換などを行う場
  135.       合を除き、ON にしておくことをお薦めします。
  136.  
  137.     ◆「ファイルガンマの既定値(F)」/「逆数(I)」
  138.  
  139.       前述のように、ほとんどの画像ファイルは、最初からある程度の
  140.       ガンマ補正がかけられた状態で保存されています。この、ファイ
  141.       ルに対してあらかじめかけられたガンマ補正のガンマ値を(ここ
  142.       では)「ファイルガンマ」といいます。
  143.  
  144.       このファイルガンマはファイル固有の値で、本来なら画像に関す
  145.       る付加情報として PNG ファイル中から提供されるべき情報です
  146.       が、PNG ファイル中にファイルガンマ値の情報がない場合も多く
  147.       あります。ここで指定する値は、PNG ファイル中にファイルガン
  148.       マの情報がない場合に、ファイルガンマの推定値(代用値)として
  149.       使われる値です。
  150.  
  151.       このファイルガンマ値は通常 0.5 前後の値になりますが、「逆
  152.       数」をチェックすると、この値を逆数で指定することができます。
  153.       つまり、「逆数」をチェックしないときの 0.5 と「逆数」をチ
  154.       ェックしたときの 2.0 とは同じ設定になります。通常はチェッ
  155.       クした状態で設定することをお薦めします。
  156.  
  157.       ここに指定しておく値は、どういう種類のコンピュータ(機種/
  158.       OS)で作られた PNG ファイルを普段主に見ることが多いか、とい
  159.       うことに従うと良いでしょう。以下に一般的な設定値を挙げてお
  160.       きます。なお、この表で "1/2.2" とは、「逆数」をチェックし
  161.       た状態で 2.2 を指定する、という意味です。
  162.  
  163.           PC (Windows), UNIX etc. 1/2.2
  164.           Apple Macintosh         1/1.52 (1/1.8~1/1.5)
  165.           SGI                     1/1.29
  166.           NeXT                    1/1.00 (1.00)
  167.  
  168.       一般的には、Windows に合わせて "1/2.2" を指定しておくのが
  169.       良いでしょう。まれに他の環境で書かれたファイルを見た場合に
  170.       暗く表示されてしまうようなら、その都度一時的に変更してみる
  171.       と良いと思います。
  172.  
  173.     ◆「常に既定値のファイルガンマを使う(A)」
  174.  
  175.       この項目を ON にすると、PNG ファイル中にファイルガンマ値の
  176.       情報があってもそれを無視し、常に「ファイルガンマの既定値」
  177.       の値を使います。普通は OFF のままで差し支えありません。
  178.  
  179.     ◆「ファイルにガンマ情報があるときのみ(O)」
  180.  
  181.       この項目を ON にすると、PNG ファイル中にファイルガンマ値の
  182.       情報がない場合には、ファイルガンマ値が未定義であるとしてガ
  183.       ンマ補正を行いません。
  184.  
  185.     ◆「ディスプレイガンマ(D)」
  186.  
  187.       ファイルガンマに対し、この「ディスプレイガンマ」は、今あな
  188.       たが使っているコンピュータのディスプレイ系のガンマ値です。
  189.       この値は一度設定すれば普段は変更する必要はありません。
  190.  
  191.       CRT モニタを使った一般的な PC (Windowsマシン) では 2.2 を
  192.       指定するのが標準です。液晶モニタの場合は、(詳しい資料がな
  193.       いので詳細は不明ですが(^^;) 2.0 以下のやや小さめの値を指定
  194.       するのが良いようです。
  195.  
  196.       ディスプレイガンマを簡易的に測定するためのパターン画像も出
  197.       回っていますが、この方法での測定結果は信頼性が高くないので
  198.       あまりお薦めできません。
  199.  
  200.   ●背景色処理
  201.  
  202.     PNG ファイルでは GIF 形式と同様に、背景が透けて見える透明なピ
  203.     クセルが使えます。ここでは、画像にそのような透明なピクセルが存
  204.     在する場合に、その透明なピクセルを特定の「背景色」と合成して出
  205.     力するかどうかを設定します。
  206.  
  207.     ◆「背景色との合成(B)」
  208.  
  209.       背景色との合成機能を有効にします。
  210.  
  211.     ◆「背景色の既定色(C)」
  212.  
  213.       PNG ファイルでは、その画像と合成することを推奨されたある特
  214.       定の背景色が同じファイル中から提供されている場合があります。
  215.       そのような推奨の背景色が存在する場合には普通はそちらの方が
  216.       優先されて使用されますが、推奨の背景色が存在しない場合には
  217.       ここで指定した色が背景色として使用されます。ボタンを押すと
  218.       「色の選択」のダイアログが出ますから色を選択してください。
  219.  
  220.       例外的に、256階調,65536階調グレイスケール画像を読み込んだ
  221.       場合には、ここで指定した色は以下の式によってモノクロに変換
  222.       されて解釈されます(グレイスケール画像では色の付いた背景色
  223.       が使えないので)。
  224.  
  225.          gray = 0.299×red + 0.587×green + 0.114×blue
  226.  
  227.       グレイスケール画像の場合でも、PNG ファイル中に推奨の背景色
  228.       (グレイスケール値)が存在する場合にはそちらの方が優先されま
  229.       す。
  230.  
  231.     ◆「常に既定色の背景色を使う(L)」
  232.  
  233.       この項目を ON にすると、PNG ファイル中に推奨の背景色があっ
  234.       てもそれを無視し、常に「背景色の既定色」の色を使います。
  235.  
  236.     ◆「ファイルに背景色指定があるときのみ(N)」
  237.  
  238.       この項目を ON にすると、PNG ファイル中に推奨の背景色が存在
  239.       しない場合には背景色処理を行いません。
  240.  
  241.       例外的に、16階調以下のグレイスケール画像を読み込んだ場合に
  242.       は、この項目は(現在の設定状態に関係なく)常に ON になってい
  243.       るものとみなされます。
  244.  
  245.   ●内蔵テキスト
  246.  
  247.     ◆「ファイル終端まで内蔵テキストを探す(T)」
  248.  
  249.       PNG ファイルでは、画像データのあとに内蔵テキストを格納する
  250.       ことも可能になっています。この項目を ON にすると、画像デー
  251.       タのあとにある内蔵テキストも検索するようになります。逆にこ
  252.       の項目を OFF にすると、画像データの直前で内蔵テキストの検
  253.       索を終了します。
  254.  
  255.       Susie Plug-in では、まずいったん内蔵テキストの検索を行い、
  256.       その後に画像データの読み込みを行うようになっています。よっ
  257.       て、ファイルの終端まで内蔵テキストの検索をすると、結果的に
  258.       ファイル全体を二度読みすることになり、特にフロッピーディス
  259.       クから直接読み込んだ場合には画像の読み込み開始が遅れます。
  260.  
  261.       実際にはディスクキャッシュが有効に働くため、合計の読み込み
  262.       時間はあまり変わりませんが、画像データの読み込み開始を早め
  263.       たい場合にはこの項目を OFF にしてください。ただし、画像デ
  264.       ータのあとにある内蔵テキストは全く検知できなくなります。
  265.  
  266.     ◆「ファイル情報を付け加える(R)」
  267.  
  268.       この項目を ON にすると、PNG ファイルの各種情報をテキスト化
  269.       し、内蔵テキストの最後に付加します。
  270.  
  271.     ◆「内部画像変換の情報を付け加える(P)」
  272.  
  273.       この項目を ON にすると、ガンマ補正や背景色処理が行われた場
  274.       合に、ガンマの補正量や合成された背景色などの情報をテキスト
  275.       化し、内蔵テキストの最後に付加します。
  276.  
  277.   ●エラーメッセージ
  278.  
  279.     PNG ファイルの処理に伴う各種エラーメッセージをメッセージボック
  280.     スで表示します。これらのエラーメッセージはほとんどが英文です。
  281.     そのうえ、PNG ファイルの仕組みについて詳しくないと理解できない
  282.     ものがほとんどなので、普段はすべて OFF で差し支えありません。
  283.  
  284.     しかし、報告されるエラーの内容はかなり詳しいので、場合によって
  285.     は有用な場合もあるでしょう。
  286.  
  287.     ◆「エラーメッセージを表示する(E)」
  288.  
  289.       読み込み不可能なエラーが検出された場合に、エラーの原因など
  290.       をメッセージボックスで表示します。このメッセージが出た場合
  291.       には、その画像の読み込み作業が強制的に中止されます。
  292.  
  293.     ◆「ファイル異常のメッセージを表示する(W)」
  294.  
  295.       読み込み不可能ではないが、PNG 形式の規格に合わない部分が見
  296.       つかった場合に、その原因などをメッセージボックスで表示しま
  297.       す。
  298.  
  299.   ●その他の設定項目
  300.  
  301.     ◆「可能ならば破損ファイルも読み込む(K)」
  302.  
  303.       ファイルが途中で切れているような破損ファイルでも、可能な限
  304.       り読み込んで表示するようにします
  305.  
  306.       正確には、画像データ本体を読み込んでいるときにエラーが起こ
  307.       った場合で、かつ、それまでに少しでも画像データが展開できて
  308.       いるとき、その不完全な画像データをそのまま出力します。した
  309.       がって、ファイルヘッダなど画像データ本体以外の部分を読み込
  310.       んでいるときにエラーが起こった場合や、画像データがまったく
  311.       展開できていない場合には、通常どおりの読み込みエラーになり
  312.       ます。
  313.  
  314.       なお、この項目が OFF の場合でも、画像データが完全に展開さ
  315.       れたあとに起こったエラー(ファイル後部にある内蔵テキストを
  316.       読んでいるときに起こったエラーなど)はエラー扱いにはならず、
  317.       正常に画像データを出力します。ただし、「エラーメッセージを
  318.       表示する」が ON の時にはエラーメッセージも表示されます。
  319.  
  320.       インターネット経由で受信されたファイルなどを表示させる機会
  321.       が多い場合には ON にしておくと便利です。なお、この項目を
  322.       ON にする場合には「エラーメッセージを表示する」の項目も ON
  323.       にすると良いでしょう。さもないと、破損ファイルを表示させた
  324.       場合でも、エラーメッセージは全く出なくなってしまいます。
  325.  
  326.  
  327. ■内蔵テキストについて
  328.  
  329.   PNG ファイルの内蔵テキストは JPEG などの内蔵テキストと異なり、「キ
  330.   ーワード」と呼ばれる項目に従って箇条書き形式で格納するようになって
  331.   います。この PNG Plug-in では、これらの内蔵テキストを以下のような
  332.   形式で表示します。
  333.  
  334.     [Title]
  335.     Short (one line) title or caption for image
  336.  
  337.     [Author]
  338.     Name of image's creator
  339.  
  340.     [Description]
  341.     Description of image (possibly long)
  342.  
  343.     [Copyright]
  344.     Copyright notice
  345.  
  346.     [Comment]
  347.     Miscellaneous comment; conversion from GIF comment
  348.  
  349.  
  350.   JPEG のコメントのようなフリーフォーマットのコメントは、[Comment]
  351.   キーワードの所に格納されます。
  352.  
  353.   現在の PNG の規格(V.1.2)では、大きく分けて2種類の内蔵テキストが存
  354.   在します。一つは文字セットに ISO-8859-1(Latin-1:欧文) だけが使用可
  355.   能なもの(tEXt/zTXt)で、主に西欧言語によるテキストを格納できます。
  356.   もう一つは、文字セットに Unicode(UTF-8 encoding) 使用するもの(iTXt)
  357.   で、世界の多くの言語によるテキストを格納できるものです。
  358.  
  359.   この Plug-in では、2種類の内蔵テキストのうち前者のもの(tEXt/zTXt)
  360.   のみに対応しています。後者のもの(iTXt)については、現バージョンでは
  361.   未対応です(今後のバージョンアップで対応予定です)。
  362.  
  363.   ちなみに、日本語によるテキストを格納する場合には、iTXt 形式を使い
  364.   ます。tEXt/zTXt 形式は、Shift-JIS や日本語EUC・ISO-2022-JP (JIS)
  365.   などの日本語文字コードの使用が認められていないので、日本語によるテ
  366.   キストは格納できません。この Plug-in でも、tEXt/zTXt 形式での日本
  367.   語文字の使用は考慮されていません(Shift-JIS ならば一応の表示は可能
  368.   であるが)。
  369.  
  370.  
  371. ■技術的なこと
  372.  
  373.   ●画像モードの変換
  374.  
  375.     Susie Plug-in は、任意の画像形式を BMP 形式に変換して出力する働
  376.     きをします。ですが、PNG 形式には BMP 形式にない画像モードが存在
  377.     するので、以下のように変換されて出力されます。
  378.  
  379.       2,16,256階調グレイスケール → 2,16,256色パレットカラー
  380.                                    (グレイスケール用のパレットが付加
  381.                                     される)
  382.  
  383.       4階調グレイスケール        → 16色パレットカラー
  384.                                    (グレイスケール用のパレットが付加
  385.                                     される)
  386.  
  387.       65536階調グレイスケール    → 256色パレットカラー
  388.                                    (下位バイトが捨てられ、グレイスケ
  389.                                     ール用のパレットが付加される)
  390.  
  391.       4色パレットカラー          → 16色パレットカラー
  392.  
  393.       48bits/pixel フルカラー    → 24bits/pixel フルカラー
  394.                                    (RGB各色の下位バイトが捨てられる)
  395.  
  396.       アルファチャンネル付き画像 → アルファチャンネルが捨てられる。
  397.                                    (「背景色との合成」が有効な場合は、
  398.                                     捨てられる前に背景色の合成に使わ
  399.                                     れる)
  400.  
  401.     注) 「グレイスケール用のパレット」とは
  402.  
  403.             Palette No.0 : R=0,G=0,B=0
  404.             Palette No.1 : R=1,G=1,B=1
  405.             Palette No.2 : R=2,G=2,B=2
  406.             Palette No.3 : R=3,G=3,B=3
  407.              ...
  408.  
  409.         というようなものです
  410.  
  411.   ●グレイスケール画像のガンマ補正
  412.  
  413.     グレイスケール画像については、256階調以上と16階調以下とではガン
  414.     マ補正のかけられ方が異なります。
  415.  
  416.     256階調以上のグレイスケール画像では、まずグレイスケール画像とし
  417.     てガンマ補正がかけられ、その後にグレイスケール用のパレットが付加
  418.     されます。よって、パレット情報を取り除いてしまっても、ガンマ補正
  419.     済みの有効なグレイスケール画像が得られます。
  420.  
  421.     16階調以下のグレイスケール画像では、まず最初にグレイスケール用の
  422.     パレットが付加され、その後にそのパレットに対してガンマ補正がかけ
  423.     られます。従って、パレット情報を取り除いてしまうと、ガンマ補正が
  424.     かけられる前のグレイスケール画像に戻ります。また、ガンマ補正がか
  425.     けられた状態のままで再び16階調以下のグレイスケール画像に戻すこと
  426.     はできません(256階調のグレイスケール画像にすることはできる)。
  427.  
  428.   ●このプラグインを使うソフトウェアを製作する場合の注意点
  429.  
  430.     このプラグインは、ファイルを読んでいる途中でファイル終端を検出し
  431.     た場合にはエラーコード10を返します。
  432.  
  433.     ・エラーコード
  434.        0 : 正常終了
  435.       -1 : その機能はインプリメントされていない
  436.        1 : コールバック関数が非0を返したので展開を中止した
  437.        2 : 未知のフォーマット
  438.        3 : データが壊れている
  439.        4 : メモリーが確保出来ない
  440.        5 : メモリーエラー (Lock出来ない、等)
  441.        6 : ファイルリードエラー
  442.        7 : 窓が開けない (非公開)
  443.        8 : 内部エラー
  444.        9 : ファイル書き込みエラー (非公開)
  445.       10 : ファイル終端を検出 (非公開)
  446.  
  447.     エラーコード10は、"Susie 32bit Plug-in 仕様 rev4" (SPI_API.TXT)
  448.     にも書かれていない非公開のエラーコードのようですが、たけちんさん
  449.     の "Susie 32bit plug-in library Ver0.05" に収められている
  450.     ifjpeg.spi や ifgif.spi も同様のエラーコードを返します。そこで、
  451.     たけちんさんに尋ねてみたところ(このエラーコードは)使っても良いと
  452.     の回答をいただきました。
  453.  
  454.     0 以外のエラーコードをまとめてエラーとして扱うのならば問題はない
  455.     んですが、エラーコードに応じて異なるエラーメッセージを表示するよ
  456.     うなプログラムにする場合は、当然エラーコード10も考慮に入れる必要
  457.     があります。
  458.  
  459.  
  460. ■著作権・利用上の承諾事項など
  461.  
  462.   このソフトウェアは 'フリーソフトウェア' です('PDS'ではありません)。
  463.   このソフトウェアの著作権は、私 宮坂 賢 が保持します。
  464.  
  465.   なお、このソフトウェアにおいて実際に PNGファイルの展開を行う部分に
  466.   ついては、'libpng' と 'zlib' のコードを利用させていただきました。
  467.   私は、'libpng' や 'zlib' 以外の、Susie Plug-in 特有の処理をする部
  468.   分について著作権を保有することを宣言します。
  469.  
  470.     libpng - Version 1.0.3 (January 14, 1999)
  471.     Copyright (C) 1995, 1996 Guy Eric Schalnat, Group 42, Inc.
  472.     Copyright (C) 1996, 1997 Andreas Dilger
  473.     Copyright (C) 1998, 1999 Glenn Randers-Pehrson
  474.  
  475.      The PNG Reference Library is supplied "AS IS". The Contributing
  476.      Authors and Group 42, Inc. disclaim all warranties, expressed or
  477.      implied, including, without limitation, the warranties of
  478.      merchantability and of fitness for any purpose.  The Contributing
  479.      Authors and Group 42, Inc. assume no liability for direct,
  480.      indirect, incidental, special, exemplary, or consequential
  481.      damages, which may result from the use of the PNG Reference
  482.      Library, even if advised of the possibility of such damage.
  483.  
  484.     zlib - Version 1.1.3 (July 9, 1998)
  485.     Copyright (C) 1995-1998 Jean-loup Gailly and Mark Adler
  486.  
  487.      This software is provided 'as-is', without any express or implied
  488.      warranty.  In no event will the authors be held liable for any
  489.      damages arising from the use of this software.
  490.  
  491.  
  492.   転載・再配布に関しては、改変が一切加えられていない(オリジナルの)配
  493.   布用アーカイブファイルを転載・再配布する限り、(作者への連絡なく)自
  494.   由に行なっていただいてかまいません。ただし注意点として、転載・再配
  495.   布の際に必要となる実費を配布先などから徴収することは認めますが、そ
  496.   の実費と認められる額を超える金銭の授受は禁止します。
  497.  
  498.   雑誌や書籍の付録ディスクなどに収録する場合には、(多くの場合拒否は
  499.   しませんが)事前にメールで連絡をください。それ以外の形での商業的配
  500.   布についてはそれぞれ個別に対応したいと思いますので、必ず事前にメー
  501.   ルで連絡をください。
  502.  
  503.   ご使用に関しては(会社・法人・各種団体等で使用する場合も含めて)制限
  504.   はありません。ただし、このソフトウェアを使うことによって生じた如何
  505.   なる損害も作者は一切補償しないものとします。この点を十分に理解され
  506.   た上で、使用者自身の責任においてご使用下さい。
  507.  
  508.   また、作者(私)はこのソフトウェアに関して何の保証もしないものとしま
  509.   す。もしもバグや動作不良があった場合には、ご報告いただければできる
  510.   限り対応したいと思っていますが、私はその義務(まで)は負わないものと
  511.   します。
  512.  
  513.  
  514. ■参考文献 (Web Sites)
  515.  
  516.   "PNG Home Site"
  517.     http://www.cdrom.com/pub/png/index.html
  518.  
  519.   "PNG 日本語版仕様書 (Version 1.0)"
  520.     http://www.win.ne.jp/~y-kondoh/PngSpec/pngindex.htm
  521.  
  522.  
  523. ■改版履歴
  524.  
  525.   1998/12/30 V0.10β ・まだ未完成ながら、β版として一般公開。設定
  526.                        保存機能と設定ダイアログが未実装。
  527.   1999/01/15         ・設定保存機能と設定ダイアログを実装した。
  528.   1999/01/18         ・最新の "PNG Specification, Version 1.1" に
  529.                        従い、ガンマ関係の扱いを少し変えた。
  530.                      ・フロッピーからファイルを読み込んだときの読
  531.                        み込み速度を改善した。
  532.   1999/01/20 V0.10   ・正式版公開。
  533.   1999/01/25         ・libpng を新版に入れ替えた。(1.0.2->1.0.3)
  534.   1999/02/04         ・プログラムを若干手直しした。
  535.   1999/02/11         ・内蔵されていたアイコンを削除した。
  536.   1999/02/12         ・英語版ダイアログの英文を手直しした。でもま
  537.                        だ変な英文があるかもしれない..(^^;。
  538.   1999/02/20         ・破損ファイルも可能な限り読み込むオプション
  539.                        を付けた。
  540.   1999/02/21         ・プログラムを手直しした。
  541.   1999/02/24         ・作業用メモリの確保方法を変えた(Libpng のメ
  542.                        モリリークに対する応急処置(^^;)。
  543.                      ・ifpng 本体と libpng については、gcc の最適
  544.                        化オプションを -O2 にしてコンパイルすること
  545.                        にした(zlib は従来どおり -O3)。動作速度はあ
  546.                        まり変わらない上、ファイルサイズが若干小さ
  547.                        くなるので。
  548.   1999/02/25         ・破損ファイルも展開するオプションが OFF のと
  549.                        きでも、展開された画像が完全ならば、常に正
  550.                        常終了するようにした。
  551.   1999/02/26         ・インターレース形式のファイルを読み込んだと
  552.                        きのプログレスバー表示の不都合を改善した。
  553.   1999/02/27 V0.11   ・正式版公開。
  554.   1999/03/21         ・コールバック関数を呼び出す回数を減らした。
  555.                      ・ファイルを読んでいる途中でリードエラーにな
  556.                        った場合には、エラーコード10(ファイル終端
  557.                        /End of File)を返すようにした。非公開のエラ
  558.                        ーコードのようだが、純正版の GIF Plug-in が
  559.                        この値を返すようなので、問題はないと思われ
  560.                        る。
  561.                      ・gcc のコンパイルオプションを調整し、Pentium
  562.                        最適化を行なうようにした。コールバック関数
  563.                        の呼び出し回数削減と合わせて、以前よりも
  564.                        10% 前後高速化した。
  565.   1999/03/22         ・ファイルを読んでいる途中でエラーが起こった
  566.                        場合、そのエラーの種類に応じて返すエラーコ
  567.                        ードを変えるようにした。ファイル終端を検出
  568.                        した場合はエラーコード10(ファイル終端/End
  569.                        of File)、ReadFile() 関数が FALSE (読み込み
  570.                        失敗) を返した場合はエラーコード6(読み込み
  571.                        エラー/Read Error)を返す。
  572.   1999/03/23 V0.12   ・Ver.0.12 正式版を公開。
  573.   1999/04/06         ・自作の atof() 関数をリンクするようにした。
  574.                        RSXNT-DJ に付属のライブラリ関数 atof() のサ
  575.                        イズが結構大きいらしく、自作関数に変えただ
  576.                        けで 16KB もサイズが小さくなった(^^;。
  577.   1999/04/09         ・設定ダイアログで、ガンマ値に 1e9 などの異常
  578.                        に大きな値を設定した場合に浮動小数点演算例
  579.                        外が発生するバグを修正。
  580.   1999/04/13         ・PNG の拡張規格 "Extensions to the PNG 1.1
  581.                        Specification, Version 1.1.0" で定義されて
  582.                        いる 'oFFs' チャンクの情報(イメージのオフセ
  583.                        ット)を、PictureInfo 構造体の left,top に入
  584.                        れて返すようにした。'oFFs' チャンクの情報が
  585.                        pixel単位の場合は、その数値をそのまま返す。
  586.                        μm 単位の場合でピクセル密度が定義されてい
  587.                        る場合は、そのピクセル密度を基にして pixel
  588.                        単位に換算した値を返す。また、それ以外の場
  589.                        合は (0,0) を返す。
  590.   1999/04/14         ・Susie 以外の、一部の Susie32 Plug-in 対応ソ
  591.                        フトで動作しないバグを修正した。コールバッ
  592.                        ク関数のポインタに NULL が渡されることもあ
  593.                        るということを完全に忘れてた(^^;;。
  594.   1999/04/19         ・説明書(このファイル)の中の、配布条件を記述
  595.                        した文章を部分的に見直し・修正した(^^;。
  596.   1999/04/20 V0.13   ・Ver.0.13 正式版を公開。
  597.   1999/05/01 V0.13a  ・コンパイラを gcc-2.8.1 から egcs-2.91.66 に
  598.                        変えた。でも、動作速度はあまり変わらないよ
  599.                        うだ(^^;。
  600.   1999/07/11 V0.13b  ・gcc のコンパイルオプションを調整し、コード
  601.                        セグメント内に初期化済みデータが入らないよ
  602.                        うにした(-fwritable-strings -Dconst="" を追
  603.                        加)。ちなみにこれは、Pentium Pro/II におけ
  604.                        る分岐予測機構の精度を上げるためのもの。
  605.   1999/08/13         ・イメージベースアドレスを 0x10000000 に変更。
  606.              V0.13c  ・libpng の読み込みバッファのサイズを、16KB
  607.                        から 4KB に変更した。libpng では、このバッ
  608.                        ファにデータを読み込むごとにエラーチェック
  609.                        が行われるため、エラーチェックの頻度を高め
  610.                        て特にサイズの小さい破損ファイルを可能な限
  611.                        り展開するようにするため。
  612.   1999/08/24         ・データ読み込み・メモリ管理・エラー処理につ
  613.                        いて、(libpngの推奨方式である)使用する関数
  614.                        を実行時に指定する方法ではなく、libpng の内
  615.                        部関数を直接置き換えるような形で実装するよ
  616.                        うにした。
  617.   1999/09/06         ・設定ダイアログのコードを大幅に書き換え、マ
  618.                        ルチスレッド動作に対応させた(今までは手抜き
  619.                        だったのだ(^^;)。
  620.   1999/09/07         ・設定ダイアログのリソースを若干手直し。コン
  621.                        トロールの間隔を詰めてダイアログのサイズを
  622.                        少し小さくした。
  623.   1999/09/10         ・独自のスタートアップコードをリンクするよう
  624.                        にした。
  625.   1999/09/13         ・開発環境の RSXNT-DJ を V.1.31 -> V.1.50 に
  626.                        バージョンアップ。
  627.   1999/09/20         ・プログラムを若干手直しした。
  628.                      ・gcc のバージョンを gcc-2.8.1 に戻した。動作
  629.                        速度があまり変わらないうえ、ファイルサイズ
  630.                        が大きくなってしまうため。
  631.   1999/09/22         ・イメージベースアドレスを、他の Plug-in のベ
  632.                        ースアドレスと重ならないように 0x20000000
  633.                        に変更。
  634.   1999/09/24 V0.14   ・Ver.0.14 正式版を公開。
  635.   1999/10/01         ・キーワードとテキストの合計の長さが 1020 バ
  636.                        イトよりも長い tEXt/zTXt チャンクがある場合
  637.                        に、出力される内蔵テキストが途中で切れてし
  638.                        まうバグを修正。
  639.                      ・2~256色形式画像で、色数よりも多い数のパレ
  640.                        ットが存在する画像ファイルを読み込ませたと
  641.                        きに一般保護例外が起きるバグを修正。
  642.   1999/10/02 V0.15   ・Ver.0.15 正式版を公開。
  643.  
  644.  
  645.  
  646.            E-Mail Address : alkaid@coral.ocn.ne.jp (MIYASAKA Masaru)
  647. [EOF]
  648.